年主題「ともに」 4月主題「だいじょうぶ」「神様に愛されて」
玄関に咲くパンジー、球根で年少児が植えてくれたチューリップ。寒い、温かいを繰り返しながらも、春らしい気配を感じ喜んで咲いているように見えます。
3月に入り雪。そして卒園式もまさかの雪!ここ30年ほど無かった事でしたが、とても印象深い日となりました。「お花が寒くてかわいそうだね。」雪に埋もれたパンジーを見て心配そうにつぶやく年少児。「そうだね。でもこのお花は強いんだよ。寒い中でも根をしっかり張っているから、温かくなればたくさんお花が咲くよ。」と伝えました。花がもげないように、降り積もった雪をそっと掴んで丸めて、「あの木(榎)まで届くかな?」と雪玉を作り、投げっこをしているうちに埋もれていたパンジーがみんな顔を出しました。自然は子ども達の気持ちを揺り動かし、また絶好の遊び道具なります。
神さまが創造された自然や動植物には、限りない力があります。年度当初は、身近な動植物が少しずつ不安や緊張が解きほぐしてくれます。涙している子がアリを見つけ、その後を追いながらアリ観察を始め涙が止まったり、プランターの花にお水をかける友だちを見て、同じことを始めて互いに会話が弾み笑顔になったり。神さまがこんなに素敵な世界を下さり、手招きしてくださっています。神さまのわざに感謝しつつ、焦らず、少し立ち止まり、子どもの視線に合わせて同じものを見つめ、子どもの思いに寄り添いたいと思います。
この一年、日々の中で、子ども達が信頼できる人のあたたかなまなざしを受け、うなずきや目配せに支えられながら、「愛されている自分を実感すること」を大切に過ごしていきたいと思います。愛されて育った体験が、やがて次に出会う人を信じ、自分を信じる力となっていきます。何より、創造主である神様と救い主イエスさまが、確かなまなざしを注がれ、弱く、つたない私たちに対しても、「あなたがたは神に愛されている子供です」とおっしゃり、重荷を担ってくださりともに歩んでくださいます。子ども達の豊かな発想、つぶやきに耳を傾け、丁寧なかかわりを持ちたいと思います。
春の日差しを受け、たくましく育つパンジーのように、温かなまなざし支えられ、豊かな経験を栄養にして根っこをしっかり張り、様々な環境にも柔軟に対応していく子ども達が育まれるよう心尽くしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
文責 園長 古川千尋